推しへの、記念日系プレのネタが尽きてきた全てのおたくに捧げます。
追記:これをあげた子ではないんですが全然参考にならない推し100書いてみました
はじめに - 好き100って?
タイトルの通り、だれかのすきなところを100書けるてのひらサイズの本で、バレンタインフェアともなると東急ハンズ限定カラーなども出るし、比較的メジャーなギフトと言えるかもしれない。オフシーズン(夏や秋)に限った話をすると、PLAZAやLOFTよりはどちらかというとおおきめの本屋の恋愛系自己啓発コーナーのほうが見つけやすいので、公式通販やAmazonを使わない方はそちらも探してみるのをおすすめします。
中高大学生に大変人気があるらしくて。彼氏・彼女・パートナーだけじゃなく、父の日母の日(最近涙もろいので話聞いただけで泣いちゃうな)、勿論だいすきなお友達の誕生日や、卒業の日に先生に寄せ書きとしてあげたりもするみたい。igに「#好きなところ100」「#好き100」などであがってたりするので、見てみると雰囲気がわかります。
この世界は存外“だいすき”で溢れてて、定期的に見ていますがわりと楽しい。
で、本題
この「好きなところ100」(以下、好き100)を推しにあげよう!とトチ狂ったことを思い立った。いまだに(あげてから1年以上経つけど、本当にいまだに)よくわからない子だけど、事務所の先輩が「人からの言葉を、ネガティブな気持ちまったくのゼロで受け取れるのはすごい」と褒めてたから、こういうものをもらっても嫌な気持ちになる子ではない、と踏んだのもあります。まあ有り体に言えば相手の仕事も少なくて手紙のネタもそろそろ尽きてきた長文手紙おたくにはもってこいだったので。
もちろんこんなのもらっても読まない人もいるだろうし、重いって人もいるだろうし、送る相手は選んでください。
あまりに気持ち悪すぎるので、けっして中身を書いていくわけじゃなくて、こうやりました!という完全な覚書です。筆が速いおたくは2週間とかあれば間に合うのかな。当時のスケジュール帳を確認してみたところ、メモ書きを始めてからカウントして純粋に文字情報を書き終わるのに2ヶ月とすこし、シールや写真を貼るのに(手紙や寄せ書きの作業と並行しつつ)プラス1週間、という進行でした。おっそ。
1. まず、買った
当方まじでまじで腰が重いおたくで、これまでもいろんなことを思いついては取り掛かりが遅かったせいで期限までに実現できず、アーーまあいっか布と手紙あげとこう……となっていたため、とりあえず好き100本体を買いました。
これ結構大事。なぜかというと、後述となりましたが、好き100、彼氏でもなんでもない赤の他人に100も好きなところかけるか??????と冷静になって諦めそうなおたくにも優しく、またおたくのように顔のつくり骨のかたち手指の造形いつもの姿勢などきもめの視点が思いつかない一般ピープルにも優しく、『お手伝いカード』というものが入っています。買うことによってこれも手に入る、おトク。精神的にたすかる。
お手伝いカード。A5のノートでサイズ感を表現したかった様子が窺える。
裏までびっしり書いてある。裏面最後の行がいちばん、贈るきもちとして参考になった気がします。
本体があると、サイズ感とか紙の質感とか中のページの色味とかサイズに見合う文字量とかが具体的にイメージしやすいので、とりあえず手元にあると安心できました。開きグセがつかないよう透明スリーブに入ってるから持ち歩いてもしまっておいても大丈夫。ただそのスリーブ、バーコードと希望小売価格が印字されていますので、プレゼント包装をするときに外してください。
2. ノートを用意した
正直スマートフォンのメモでもいいし各種アプリでも、iPadなどタブレットでも構いません。ていうかだいたいそっちが主流なはず。移動中でも書けるし。
ですので、あくまでこれはただのわたしの好みですが、手書きのほうが後で残るしノリでテキトーーに殴り書きしておけるのと、手で書いておいたほうがあとあと漢字を間違いづらくなるのと、データが消えたりついついツイッター開くのを防ぐことができるという利点があります。
そもそも、インキャヲタクなのでかわいいノートに好きなペンで文字を書くという作業が好き。1年以上前に、スカイブルーとパープルを基調とした、クリームソーダが描かれた表紙がカワイイ!と一目惚れして買ったはいいものの使いどころがなかったA5ノートをまるまる使えて大変満足しました。
3. メモを書きはじめた
まず最初に1から100までの数字を1ページに3項目ナンバリングして、文章自体はメモとかエピソードとかを添えられるように間を空けて箇条書きしていくだけ。説明おわっちゃったよ。
通勤では大体立ったままでも寝てますが、珍しく起きてて何か思いついた時はiPhoneデフォルトのメモ機能に書いていました。これのいいところはノートと違ってめくる作業がないので、内容被りに気づきやすいところでしたね。でもぜんぜん進まなかった。ほんとに好みと相性だと思います。
次でも触れるけど、とりあえず容姿を褒めるところから入ろう!って決めてたので、顔のパーツから書いていきました。特におたくのみなさん、序盤は結構すらすら書けるはず。「顔」で一項目じゃなくて、せっかくなので(?)「目が大きい」でひとつ、「ふたえはば」でひとつ、みたいに細分化するよう心がけました。「黒目と白目のバランスがいい」は「目が大きい」の項目の追記にするか……とか、やっぱり手書きするとなんとな〜くですがまとめたいラインと分けたいラインが見えてきたのがよかったな。
4. 構成をなんとなく考えた
先にやれよ大賞ノミネート案件。行き当たりばったりが信条です。
ノートに書きつけていく中で、おたくが書けることって
- 造型に関すること
- 仕事・パフォーマンスに関すること
- 見える限りでのプライベートに関すること(仕草などもカウントする)
- 周囲からの扱われ方
- 自分との関わり・エピソード
このくらいにだいたい分けられるな、と気づいたので、①から入って②〜④はいい感じに織り交ぜつつ、⑤と仕事に対する姿勢などを最後にまとめよう、と考えました。ノートのメモ書きもだいたいそういう順番になるように心がけていたような気がします。
などと書きながらもう手元にない現物を当時撮ったデータ、見返してたんですが、①が最初に固まってる以外は結構ごちゃごちゃになんでもありになってるな……
⑤のうちの「してくれたこと」や「わたしにこう思わせてくれるところ」が個人的には“自分が書く意味”だとおもっていたので、そこは間違ったニュアンスで伝わらないよう気をつけました。相手、まじで、日本語が、不得手なので……(悪口)
いや「してくれたこと」って……所詮演者と演者のパフォーマンスに金を払っているだけの他人やんけ!派の方、よくわかります。どちらかというとわたしもそういう気持ちでおたくをしております。でも、少なからずありませんか?相手にとってはみんなに言っていること、対応、向き合う姿勢、それでも自分は救われたから褒めたいなって心動くこと。
接触皆無・ファンサもされたことない!って人は、「〇〇という役に(/曲に/グループに、etc...)出逢ってくれたところ」など、思い入れがあったり自分が出会うきっかけとなったことを書いてもいいんじゃないでしょうか。
まあでもメモの段階ではやっぱり大事なことは先に出てきて70〜80番代くらいが詰んだので、大幅に順番を入れ替えたりしました。これはやっぱりアナログ脳なのでノートが便利だった。
目立つよう赤いペンで、50番代に書いちゃった項目に「91に移動!」とか、91の前におなじことそっくり赤で書いておくとか。メモ帳でこういうのやると消しっぱなしにしたり消しそびれててダブったりしたので即諦めた。そもそもリスト管理向いてない説。エクセルとか活用できるといいんだろうけど、ノートに文字を書くことがもはや趣味だしな……
あと今思い出したので追記しますが、わたしのおたく歴の中ではそこそこ長めの推しなので、成長したところというか「〇〇できるようになったところ」みたいなのをなるべく探しました。
5. 清書した
汚い字でお恥ずかしい。これにシールとか貼っただけでご覧の通り全然凝ってないのでインスタとか見た方が参考になると思います
誤字マスター各位へ、マステに書け、以上。
近年自分でもびっくりするほど誤字脱字知らん文字を産出するようになったため、比較的長文の追記は好きな色のフリクション0.38、題字……見出しかこれ?はマステの上に濃い目の色ペンで書きました。PILOTさんのjuiceシリーズメタルカラーラインなどが派手なのに可読性が高くて好きです。
マステの上ならどんなに誤字っても剥がすだけ!ポイントはそこまで主張の激しくない柄にすること!!まあわたしは狙っていた単色ではなく気づいたらこうなっていました。とっ散らかった人生送ってる。
チェキを貼りやすいよう普通紙にコピーし直してる方もいらしたり、いろいろ貼ってる人はほんとにすごい。厚くなって受験生の英語参考書みたく閉じづらくなるのが面倒なのと、手先が不器用なので本当にシンプルなものになりました。
一応可愛いな!とおもったシールはその都度買っていたのですがまあ貼る面積じたいが狭いので余る余る。買ったのは完成品への投資ではなくときめきのコレクション代だったようです。文具屋ってなんでこんなに楽しいんでしょうか。
出来上がったものは、スリーブを外してLOFTやハンズや百均で揃えたかわいめの箱に緩衝材とともに入れるなどしました。なんかオンシーズンだと手作りチョコラッピング用の箱などがちょうどいいみたいです。夏秋に送らなきゃいけないおたくは、ぽいやつを探すか自作になります。なんか最近とみに思うんですが、わたし、“可愛い”に関する感度が低い。これでいっか〜になりがち。
よかったこと
モチベーションが上がった。完全にこれ一択です。
好きなところを言語化するのがよかったのもあるけど、「してもらったこと」を2ヶ月かけてきちんと思い出し、形にできたのがかなり大きかったと思います。人間は(というかわたしは)ついつい、してもらえなかったこと、自分ができなかったこと、期待外れだったことだけを覚えていがちなので。
こんなことがあった、〇〇って伝えた時こう返してくれた、あの現場はこうだった、って言語化することで、美化は少なからずされると思います。キレたり虚無ったりがゼロだったわけはないので。でもまあ美化されたものでも、覚えていられる方がいいなって思った。読み返して思い出せるなら忘れずにいられるなって。
向こうが覚えていないことは、自分が覚えてなきゃ存在しなかったことになってしまうと個人的には思ってるんですね。だからまず自分の中で抱えておけるサイズにして、きらきらぴかぴかの愛しいものにカテゴライズしたいと思う。虚言やオーバーなレポでなく、具体的に起こった出来事としてきちんと心にしまっておけるよう片づける、という感覚。この好き100を書くという試みで、それがスムーズにできたんじゃないかな。美化はしていいけど、虚しくなるから盛らないほうがいいですよね。しまいづらいし。
完成には気力と時間が必要でしたが、これを作るプロセスじたいがわたしにとってプラスだったので、気持ち的に見返りのようなものを求めずにすみました。
接触の機会がある人は、後日話すネタになるのもいいところのひとつかもしれません。
おわりに
応援させてもらってる人の好きなところ100個、かぶらないように列挙するの、ものすごく楽しく幸せな作業でした。いいところを思い出したり、見つけたりするたびにメモする生活を送っていたため、贈り終えてからもしばらくはメモしかけていました。流石に赤の他人から200は気持ち悪さが勝つのでやりません。
このブログを書くにあたって、いろいろ遡ったところ、どうして好きなところを100も列挙した重たいプレゼントをしたのか書いた文が見つかったので引用します。
一気に読むのは重たくて甘ったるいかもしれないけれど、たとえば今日疲れたな、しんどいなって時にパッと開いて一つだけ読むとかしてもらえたら、すこしは笑ってもらえるかな?って思いたったのです
おたくはあなたのこんな些細なところが好きなんだって、ちょっと生きるのが気楽になってくれたら、と不相応なことを考えています
わたしも相当忘れっぽいですが、推しもわりとわたしに言われたことを速攻忘れてくれる人なので(負け惜しみとかではなくそういうところが気楽で続いているのだと思う)、送ったときと気が向いたとき、開いて笑ってもらえてたら十分かな。もう捨ててもいいよ。
好きな人の好きなところを100個かくことは心に思ったよりも安寧をもたらしました。
必ずしも推しに贈らなくても、気が向いた方はやってみてほしいし、公開できそうならこっそり教えてください。誰かが書いた誰かの好きなところ、シンプルに読みたいので。
ここまで読んでくださった方がいらしたら、ありがとうございました。