スケート靴を脱ぐまえに

舞台・スケート・他 備忘録ポエム >₍ᐢ. ̫ .ᐢ₎

この夜を思い出に渡して明日に向かうの 〜 PIW2023 A NEW PROGRESS ゲストスケーター感想

PIW2023、ブロードウェイ・クラシックをほんの数公演だけ、観てきました。

いつのまにかだいすきになっていたチームの皆さまを拝見するために入っていたけど、もちろんわたしがスケートを好きになる入り口になったような豪華なゲストの皆さまにもこころを鷲掴みにされ続けていました。なのに読み返すとぜーんぜん内容がないんですが、まあ思い出くらいの熱量で公開いたします。間違っているところがあればコメントなどでご指摘いただけますと嬉しいです。

順不同、新横(後半日程)と佐賀で実際に観られたキャストのみです。技術的なところはいっさい触れていないうえにみじかめ。

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住吉りをんさん

しょうじき、お衣装がゲストのみなさんの中でたぶん一番刺さった。エメラルドグリーンに施されたきらっきらの装飾がアイスショーの照明と驚愕の相性の良さで。ついて来てくれた友人にも刺さってたから全人類に刺さる可能性が高いな。ダチ、「お姫様かと思ったら、りをんちゃんだった˚⁎✧༚」とかいうカンペ急に作るくらいめろめろになってくれていました。何?

シェヘラザードって誰が観てもすぐにわかる美しすぎる衣装に、気遣いのある所作がめちゃうつくしい。当たり前ではあるんだけど競技レベルのジャンプを降りてくるもんだから、たぶん戦ったらつよいタイプのお姫様です。エッジをぐいんと倒している印象がわたしにすら届いて、ステップの輪郭がくっきりしているかんじ、好き。音源のしゃらしゃらっていう音、絶対楽器の音なの頭ではわかっているのに、動くたびに衣装の装飾がゆれて鳴っているように聴こえるの。音楽との一体感ってああいうことだな。

ミーグリではめちゃ遠慮がちなのを、幸貴恵さんが保護者としてついていらしてかなりかわいかった。

 

三浦佳生さん

なんか……スーパー中学生、関東の三羽烏!のイメージが強すぎるのか、もう高校3年生!?って思いがちなんですが、いざ演技を生で観てこなれすぎてるミーグリ対応を目の当たりにすると、まだ18ちゃい!?!?!????と恐れ慄いてしまうスーパー高校生っぷり。

笑うとへにゃりと可愛いのに、全身黒の衣装で演技中はずっと鋭いかっこよさのプログラム。世界ジュニアも四大陸も優勝してるから当たり前なんだけど、獲るぜ世界!がいつも伝わってくるのが好き。ミーグリ、ファンの方からの「かっこいいことして!」にスッと照れなく応えるの、素晴らしい才能だと思います。衒いゼロでお客さんと触れ合えるつよさと育ちのよさ。老若男女に大変優しく、いつでも柔和なのですが、当方長文キモカンペマンのため、昼も夜もこんなお顔*1をさせてて真面目に反省しています。スーパー高校生さまに「昼もそんなん持ってませんでしたぁ?www」と大煽りされていた*2。自分がそこそこ歳いっててよかったですほんとに。同世代のおたくだったら致死量だったなっていうかっこよさを浴びました。みんなに優しい憧れの三浦先輩が、アタシにだけはなんだか扱いが雑で……!?☆これっていったい……!?☆☆ってまほうのiらんどが始まるかと思った。あぶないあぶない。

一周にいちばん時間かかってたの、優しいからだろうなあ(もちろん、一周を平等にサクッと回るひとも、また別のやさしさを持っていると思っています)。

 

本田真凜さん

わたしが観た限りですが、新横でも佐賀でも、暗転からコールされてスポットライトに照らされたとき、毎回必ず、わあっと思わず漏れたような歓声をあびていたのが印象的でした。華があるってきっとこういうこと。溶けて消えてしまいそうなほど儚いラベンダーとブルーのグラデーションのお衣装に、エクステのさりげない青がきれいすぎた。どなたのいつのミーグリのお写真見ても絶対事故らなくて、どう見ても発光してる無敵のビジュアルなのに佐賀でトリプル降りてたところ、格好良すぎて。新横でfallになっても構成を変えなかった真っ直ぐさも、矜持を感じました。

あんなにかわいくて人気もものすごいのに、本当にどこの席のオタクも必ず見つけるぜというシンプルな決意が凄すぎる人で、だってお顔がたまたま天使に近く生まれただけなのに、絶対虚空を見つめたり誰もいない空間にテキトーに手を振ったりしないんですよ。一瞬一瞬どのときも必ずカメラやカンペやうちわや、ファンの方の目を見てる。連番してくれた友人の爆褒め気狂いカンペに、一緒にまわってたひなこちゃんやももかさんから「そうなんです!天使ですよね!!」って言われてちょっとだけ照れ笑いだったの、たとえ演技だとしてもどこまでも愛くるしくてすごすぎるよ。

余談ですがOPOI🏴‍☠️に突然来てくれることになった別の友人も突然真凜ちゃんの顔面と表情に狂い出していて、ここまでくるとヤバい。

 

本田望結さん

佐賀公演、「(任意の五輪スケーターなど)が出るらしいよ!」で来たであろうファミリー層(偏見ですよ)をゲスト一番滑走のお名前コールで「(えっあのホンダミユ……!?)」と最もざわつかせており、しかも後で知りましたがショーの前に佐賀方面のローカル番組にも出ていたらしくて、どう考えても働きすぎている。テレビをぜんぜん見ないわたしですら、見ない週はないんじゃないかと思うほど忙しくされてるのにPIWでほぼ毎年いろんな演技が見られるの、すごすぎませんか?

ゲスト第一滑走でのカンナムスタイル、エンターテイメントでご飯を食べていける人としての無敵さが際立ちすぎてた。ニッコニコのきらっきらの大きな瞳での煽り方とか、人の心の掴み方というか。いつみてもツヤツヤ美少女フェイスでオラオラからおどけるのまで多彩で、でもステップ自体はしっかり踏んでて、"ただ滑ってるだけ"って瞬間がないのが大好き。観終えて初めてジャンプレスプロって気づくくらい、曲中に充足感があるんですよね。サングラスかけててもかわいいし、コケてもかわいい、これはアイスショーなので。ボクなら100点あげちゃう!(このネタもう通じない気がしてきた)ノリノリのノリノリでおちゃめに捌けていくの、普通に声出して笑っちゃいました。

カンペとかうちわとか、必ず読もうとする人でもあって。凄まじいまでのサービス精神というかプロ根性というか愛され力というか。クソ長カンペマンのわたしとうちわやバナーを持つもいつもアワアワしてしまうダチの組み合わせ、なんか毎回怪訝なお顔*3をさせていて、絶対認知とかないけど、勝手に申し訳なさがすごい。

 

樋口新葉さん

うん、世界選手権すぎるよね???この規模感で観る人じゃないシリーズ。最近関カレや春関や夏季ブロックに行けていないのもあるけど、それにしたって。

心の整理、スケート以外での学び、年相応の季節、すべてを大事に取りこぼさないよう歩んでいらっしゃる等身大っぽい姿って、やっぱり見たことがなかった気がして。こんなにも柔らかいピンクの似合う人だったのねって、ひと蹴りで進む距離はものすごいままなのに可憐に笑っていて素敵だったな。てか色んな髪色見られてすごーーーくうれしい!全部似合う。明大のみなさんのおしゃれは伝統。

ギラギラにパワーあるばっちょさまも大好きだし、桜の妖精さんみたいな紅顔の“樋口さん”も大好き。滑ってるところが拝見できてまずそれが何よりも嬉しかったなあ。PIWメンバーと一緒に、ちょっと遠慮しすぎなくらい控えめにミーグリまわってらしたの、𝓵𝓸𝓿𝓮だったな……ボブのタイトなヘアメイクが毎度カワイイ……

とか言ってたら現役続行のお知らせ!!!!!わーーーーーーーーー嬉しい……!!!!泣きそうになってしまった

 

田中刑事さん

高確率でいらっしゃるので新横入ったらいなかったのびっくりした(ゲストを確認しなさすぎ)。佐賀で無事拝見できて嬉しかった〜!

ベンチのある風景のプログラム、とっても素敵。継承してゆく人なんだけど、当然ながら刑事くんならではの別のかっこよさや、時折垣間見える若さがさらにいい。アクセル見られると嬉しいし、サルコウ降りたらさらに嬉しくなっちゃいますね。着席5500人収容の4階建てアリーナでも身体の使い方でスケール感が大きく見えてただただすごい。あとこれは絶対ツイートしたことあるけど、4、5年前くらいから自分がかっこいいことに気づいてしまわれたかただなって思ってるんですよね。魅せ方とか、格好の付け方とか、自分を格好良く見せられると気づいたことによって目線一つとっても段違いだと思う。

そういえば刑事くんにネタカンペを見せられたことない気がします。スマホカメラなのも悪いかなって思ってしまって撮ってないことの方が多い、え、なに……??ガチ恋枠?

佐賀、昼はあのマチダ捌けだったけど、夜は忘れてたのかあえてなのか普通だったのちょっとふふっとなってしまいました。レトロな衣装ががっちりした肩幅も相まって本当に似合ってるのに、はにかんだみたいな微笑みはいつまでもかわいいひと。

 

鍵山優真さん

成人男性としては稀有なアザラシみたいなツルッとしたかわいさがあるのに、いざ滑り出すとエッジと氷の静謐の世界になるの、何度体験しても、ここが……世界選手権か!(※違いますKOSEスケートセンターですよ)ってなる。え?なりますよね。

去年かなんかのPIW歴代有名な関係者紹介のコーナーで「鍵山くんの、お父さ〜〜〜〜ん!!!」でパパちいらっしゃらなくてご本人が拍手あびてたのいまだにだいすち。トークショーもミーグリもとにかく真面目に参加していらしてえらち。スケーティングが最の高なのに、1ミリも笑わないつめたい眼差しでトリプルはおろか4Tまでガンガン降りるの、ここが世界の真ん中だぜ……となってしまう。サイコー!

ミーグリ、常にお顔の横でお手を振ってくださっているんですが、お顔が小さすぎておててがめっちゃ大きく見えるえ?まって錯覚じゃなくて本当に手が大きかったら恋だろやめてください。

 

友野一希さん

や っ た ぜ

いらっしゃると普通に嬉しいのでこうなるんですが、あらゆるアイスショーにいて雑誌やウェブ媒体にも顔出しまくっててスケジュールどうなっとんねん。分身してる?オタクのみなさんも大変ですね。だってオタクしてたら絶対全部観たいもん。

お顔はずっとカワウソベイビーなのにスタイルはバケモン、トークの巧さもエンタメ性もバケモン、4Tも降りてくる、しかもPIWチームの演目も観て覚えててくれててなんなんでしょうか。出来杉くんだと思う。お客さんをメチャクチャ呼べる人でもあるので、友野くんがいるから行こっかなって思って来てくれた方がもしかすると友野くんのお陰でNew York, New York を覚えて帰ってくださるかもしれない、これってすごいことだ。全方位が正面に見えるし、リンクがとっても狭く見えるし、何度観てもあっという間に感じられるのがきらきらの魅力なんだと思います。ララランド、観たかったからすっごく嬉しかった。序盤もそうだけど、クライマックス、あのよく知られすぎたメロディーの入りであんなに期待値がばく上がりする人もそういないです。

ミーグリ、今年はその辺にごろごろいるスケオタでなく、遠くても絶対TOMONOバナータオルを持ってる人を見つけるようにしていらっしゃる気がしてマジで偉すぎました。あとカワイイにもかっこいいにも貪欲で凄すぎます。

 

織田信成さん

うん、こりゃあ現役復帰もしますわ!!!!昨季の国体の為の復帰だったとわかっちゃいるけど否応なしに期待してしまう、30代も半ばを過ぎようとしているのにこんなに美しくもしっかりと4回転を降りられてしまっては引き留めたくもなります。どうなっとんねんと笑うしかない完成度

キンキーブーツ、きっとわたしは佐賀で見納めなので、噛み締めました。演技力というか、コミカルな動き・表情、ド派手なメイクに衣装、目を奪われっぱなしではあるけれど、なによりいまだに世界で一番着氷が好きな選手かもしれないなってしみじみした。降りるたびに新鮮にぞくぞくするあの猫足着氷。ローラの赤いブーツを引き上げて履くキャッチーな演出で大盛り上がりするの最高だったな。演技を終えてからのご挨拶まで演技の延長で。でもあのコミカルさは、下地が雨どころか嵐の現役シーズンからガッチガチに固められたことによって発揮されるんでしょうね。圧巻のノーミスで、スタオベできて嬉しかった。

美姫さんに怒られたりしつつ(?)ブロック一帯を笑顔にしてくミーグリ、圧巻だったな。今季もしやっぱり引退となっても、よければまたJOのプロ枠とかで無双してほしい。やっぱりコンペの演技は最高だと思うので。

 

安藤美姫さん

TLで言われているように新プロなのかなーー佐賀に美姫さん出るの知らなかったお得ーーーサイコーーーーうわあああアアアア戦メリだあああああ衣装最高だしオタク大喜bウワあぁァァアアアアアア2A降りたーーーー!??!?!?!?すっごいうつくしくて儚げながらジャンプもジャンジャン降りててバケモンその①ですわよ。②はしーさまです。

名前のアナウンスと明転で会場中沸いてたの、いまもなお人気の衰えない世界女王だって心底思えてすっごくよかった。お衣装の白からグレーのグラデーションがえも言われぬ美しさで夢のようでした。ピアノの一音一音までこぼさないように滑っている気がして。美姫さんのスパイラル大好き。あと現役ではビールマンだったところがたぶんレイバックスピンになってたと思うんですが、ものすっごいうつくしさで要素がどうとかじゃなく自然に拍手してた。

こんなに美しいのにミーグリはずっと織田ローラ信成さんとキャットファイトしたり引率したり撮れ高最強だった。会場内アナウンスをよく聞いていらして、前後のグループとの間隔もちゃんと見ててしごできすぎ。キモオタのカンペを目にして、「がばい好いとうとよーーー!!!」って大きな声で叫んでブロック丸ごと大ばくわきさせてたのもすごすぎた。愛され力5億。

わたしがスケートオタク人生ではじめてEX1に座ったとき、お隣だった美姫さんの古参ファンのかたがすごーくやさしくしてくださったの、今でもよく思いだします。そのかたと美姫さんとのふれタイも覚えてる。そういうかたに応援されてきて、そういうかたを大事にしてきた人となりでこのペカーッとまぶしいひまわりみたいな笑顔が出来上がるんだろうなあ。

 

村元/髙橋組

お名前コールで紹介されたとき、待ってましたとばかりの大歓声にSAGAアリーナが揺れた気すらして、すごすぎて笑ってしまった。地鳴りのような大喝采声出し解禁に不慣れな昨今のおたくを差し置いて、スケオタベテランのみなさんのフォーフォーがたっくさん聞けて、そしてそれを浴びていっとう輝くゆるがないおふたりの背筋に、そろって引退なさったことを考えながら、圧倒されて笑ったくせになんだか泣きそうになっていました。

The Mask、まさか生で拝見できるなんて思わなくて。大輔さんのイエローの衣装も、哉中ちゃんのきらっきらのモールみたいな豪奢なしゃらしゃらと流れるスカート(あれはなんと言うんですかね……頭悪すぎて 肩章 モール 似てる スカート とか検索したわ……)も最高すぎました。全体プログラムや照明、トータルが今季のPIWとベストマッチしすぎててびびるレベル。コンペが大好きなわたしから観ても、試合から解き放たれて、生き生きと踊る姿が、しかもデビュープログラムで観られたのは僥倖でした。

あとカップル競技のSBSツイズル大好きLOVEシブタニズなおたくなので、マチネでずれたさいごのツイズルをソワレではきっちり合わせてきたのにとんでもなく興奮しました。ショーなんだから楽しく滑ってくださるだけでいいんだけど、やっぱりこういうところに気概とこれまでの道のりと努力と負けん気を感じます。はるかむかしのご贔屓引退のときの記事*4に書いたけど、シーズンランクを駆け上がるというのは、単に人気がすごいとかいう要素は関係ないんですよね。

ミーグリではとにかくいろんな人の声を聞いてうちわもカンペも見て、リクエストに応えて、でもなるべく回ってるグループみんなでおんなじポーズをしよう!というような気遣いがあって素敵でした。このふたりの気取らなさ、それでもずっとある気品、哉中ちゃんのピカピカ太陽みたいな雰囲気がすごかったな。なにをしても大歓声があがってた。

 

ハビエル・フェルナンデスさん

ウワーーーー待ってなんか個人的に久々すぎて泣きそうだしハットも燕尾服もカッコええーーーーーちょっっっと待って踊るリッツの夜ーーーー?!!!!?!!!?!!?失礼いたしました、取り乱してしまいました。そんな感じでマチネは情緒がたいへんなことになっていた。

なんだか気がついたらものすごくダンディな大人の男の人になっていてびっくりした人。裏拍のとり方もかっこいいけど、ノーブルでしっとりねっとりしたスケーティングも、トリプルおりてたところも、格好よかったです。フィギュアスケートはファンのために滑るスポーツ」と現役の時に言い切ってたの今でも思い出すんですが、その言葉どおりショーで輝きすぎてて眩しかった。助走らしきランディングで、ええ〜〜〜〜跳ぶの!?と大動揺してしまった。生で見るのが久しぶりすぎて、あんなにノリノリのナンバーなのに前半ほぼ涙目で泣かないように我慢しながら見ていました。元気でよかった(何?)(昨年も来日してジェフとかと温野菜行ってたよ)

8年前くらいの絵を引っ張り出して、A4紙バナーにWeLoveJavierと印刷してみたんですが(たまたまあんまりはびちゃんのバナーを見かけなかったからだと思うけど)、ミーグリで、パッと視界に入れてから、あっ!って感じで眉毛を上げて目を見開いて、目尻を下げたあの笑顔でとってもうれしそうに(※オタクくん誇張表現)ぺぺぺぺっと投げキスして、君だよーーーって両手でさしてくれて、なんかもう泣いてしまった。負け惜しみとかじゃなく本当に本気のやつなんですが、マチソワとも薔薇を渡してたエリアとは逆サイドで良かった、万一近かったら倒れてたと思う。

 

本田武史さん

このプログラムちょーーーーーーういいよねーーー!って新横でも佐賀でもスタオベしながら噛み締めてたらまさかの安藤美姫さん振付とわかりすっ転んだ。豪華すぎるしテケシせんせーのよさを""理解""りすぎてる。

武史せんせーが白い薔薇をさしだす仕草のところ、ため息やちいさな歓声とともに拍手がじわじわっと広がっていくのが何度見てもときめく。フランス人の、もうほぼコーチ業しかしてないもちもちの、いにしえの推しメンがいるんですが、彼が滑ると今でもめろめろりんだし嬉しすぎて泣きそうになったりするおたくなので、武史せんせーを「武史くん」と呼んで大きなバナーやうちわで楽しそうに応援しているファンの方々たっくさんいらっしゃるのを見るとどうしたって嬉しくて、母国で彼もそうであろうことを勝手に噛み締めてしあわせな気持ちになってしまって。フランス人の彼がわたしにとってそうであるように、武史せんせーがどんなに時を歩んでもどなたかの初恋スケーターであり続けている、それが可視化されてる嬉しさ。

ていうか引退して17、8年経って解説とか家電芸人(ちがいます)をしながらこの二度のバレエジャンプをこの高さこの角度できめてくるのすごすぎる。見せ場にロングのイーグルもってきた美姫さんってわかりすぎてるし。去年はお怪我で途中離脱してしまったから、ジャンプまでふくめて佐賀でノーミス拝見できたのとにかく感無量で気づいたらスタオベしてました。胸がいっぱいになるんですよね。おたくじゃないわたしですらそうなんだから、ファンの皆さまにおかれましては万感だったろうなと思う。現役応援してみたかった人です。

かっこよすぎる滑りなのに、大ベテランなのに、たけしせんせえー!ってギャルピしながらレンズ向けてもバックで捌けながら即ギャルピ返してくださって、きゅんです。カワイイ。

佐賀ではびちゃんのお隣に必ずいて、はびちゃんが置いてかれないように通訳してたのも、かっこよかった。

 

荒川静香さん

毎年言ってる気がするけど拝見するたびに冨永愛さん側の人類に近づいている気がする。佐賀では特に、お名前のコールで、わぁ!って大きな歓声が起こってて、滑り進むたびにいちばん近いブロックからさざなみみたいに拍手が広がってて、地方の大きな会場だ!ってなんだかうれしかったです。

Catsのmemory、古傷が疼きますがまあそこは置いといて氷に寝そべって現れる新横の演出、佐賀ではちょっと変わっていたけどセットにもたれて開始するのも良かった。ずっと満月が空に浮かんでいる照明って新横からですか?わたしは佐賀で気づいたんですが、背景美術の夜景オブジェにマッチしすぎていて、笑顔止まらんかった。メイクもお衣装も、ゲストと括っていいのか……?となる力の入れよう。あとやっぱり、スパイラルが必須要素にあった時代に選手シーズンを駆け抜けた人のロングスパイラルってさいこう!

スケーティングスキルとか、エンタメ性とか、ジャンプもそうだし、すごくて美しいんだけど、フィナーレやミーグリでは鬼の茶目っ気を出していらっしゃるのが5億点満点。新横のフィナーレとか、女子ゲストがイナ(もちろん反るやつ)やったあと出ていらして本家イナ!!!ってなったの、女子ゲストも含めて粋な流れだなーって感心した。しーさまのなかで流行っていたのか、ミーグリでは衣装の尻尾₍^ ̳.  ̫ . ̳^₎をつまむポーズがコケティッシュでかわいかったし、佐賀では目の前で元気に全力のヲタ芸をご披露なさっていた。なんだったんだあれは?ショー終えても普通にあんだけ大暴れ(語弊)できる体力、アスリート。

あと、まんまねこちゃんなのにわたしの空気読めんわんこポーズ🐶リクエストにも「こう?こう(ぐー👊👊)すると爪(衣装の)出ちゃうんだけど……💦」って真面目に考えてくださって気遣いとかわいらしさがすごいナ……になってた。

 

宇野昌磨さん

フィギュアスケートのファン、というくくりにはいって10年くらいは経つ気がするけど、一生ニワカなので、スケートの技術的なこともなーーーーんにもわかってない。でもこの人の演技を生で観ると、全部すっ飛ばして「フィギュアスケートってサイコーのスポーツ!!!」って思える。演技の説得力、尋常じゃない基礎力、地力が一見でぐわっと伝わってくる、そういう強さがある。TESもPCSもプロトコル見るまで自分の予測がぜんぜんあたらん人間が言うとあまりにも薄っぺらいけれど、世界でアンタがいちばん強えぜ!!!!!!!って否応なしになるんだよ。なるでしょ。

演技の前後は、シルバニアファミリー こおりのうえのありえんストイックなもちもちテディベアのあかさん(25)ってかんじなのに(何言ってんだ?)。数公演しか入れてないけど組み合わせが運良くて、新プロ、パダム、Come togetherが観られて気持ち的にめちゃくちゃお得だった。何観ても、圧倒的世界一の説得力。えっ、その軸の角度からでも降りられる4Tがあるんですか!?ほんまにオフシーズンか?練度があまりにもえげつなくて、佐賀とか凄まじすぎて終始マスク下で特大笑顔キメてしまいました。人体、滑りながらそんな動きに耐えうるんだ……みたいな。もう何度も観たプログラムでも毎度思わされる。オタク的には年末だからなんかいいシーズンだった気がしてきた。弾かれたように立ち上がるってこういうことだなと自分も同様にスタオオベの為に立ち上がりながら思った。SAGAアリーナの椅子は立ち上がるとバインと上がるタイプの座席で、後ろを見ずに座ると尻餅をつきますので注意が必要です(お前だけだよ)。世界で今いちばん強い選手が、失うものなどないはずのショーで、コンペと遜色ないくらいの演技を見せてくださるPIW、端的に言ってコスパの権化である。

宇野さん、パフォーマンスは言わずもがな素晴らしいが(ここまで長々書いて何を白々しい)ミーグリのご対応も誠意がある人です。なんせ大人気、色んなポーズを請け負い始めたらキリがねえのでポーズを頑なにピースかガッツポーズで固定してきてめちゃくちゃ面白いんですが、特筆すべきはコンデジだろうが一眼レフだろうがそれこそスマートフォンだろうが、どうやら前方に構えられた全てのレンズに視線を向けてくださっているらしいところ。

大体みんな宇野さんにカメラ向けないわけはないので一帯ほぼ全部ぐるっと、二列目くらいまでは必ず一つ一つのレンズを見ていることになる。凄すぎるだろ。わたくしめは卑しくも「とにかく近くでフェンス以外に邪魔されず足元まで観たいな☆」という欲求だけで入っているタイプのためカメラもスマホで毎度毎度場違い極まりないのですが、宇野さんのカメラ目線の写真がないことは(自分のミスで見切れてたりスマホおっことしてたりしてない限りは)ぜったいに、ない。本田望結さんのお顔にメロメロだった招待したダチも、カメラロール見返して驚いてたくらい。世界王者なのに人気商売じゃないんだからそんなこと気に掛けなくたって誰も批判しないのに、あまりにもマメすぎである。

あとクソ長カンペでも読んでくださるため、ボケがちゃんとハマれば笑っていただけたりする。世界王者にやることじゃなさすぎて大変申し訳ございません。新横は宇野さん係になってた𠮷野くんにリアクションしていただこうと思ってたらご本人にちゃんと笑って(※特大ド苦笑ですのでご安心ください)いただけたのでかなり嬉しかったな。まあカンペ見せるのに全力すぎてろくなお写真が残っていないのでシンプルに虚言ということにしてください。佐賀は伝わりづらかったらしくてめちゃくちゃガン見ののちに“無”で去られた。精進します。

 

以上、PIW個人的なゲスト感想でした!

佐賀公演がおわってからしばらくぼーっとしていて、突然記憶があるうちにメモでも残さないと!と思い立ってはじめたので6月中に書き終えられると思ってなかった。やっぱ年末までに書き残したくて……いやそもそもPIWチームの演目も間に合わせるべきでしたけど……

さきに述べたように、PIWチームにドデカ執着して観に行っていたので、メインの公演内容もちゃんと更新したいな〜と目論んではおります。誰のためでもなく自分のために……。この記事と次の記事をかくために過去公演(2017〜19あたり)の感想ツイートを見返してたらもはや誰?くらいめちゃくちゃボキャブラリーを尽くして長文でツイートしていて、最近ドデカTwitter構文しかツイートできていない現状を憂いたので。ほんとうはPIWチームの感想をスクロールし終えないとゲストに辿り着かない目次なしの狂気記事にしようかと目論んでいたのは内緒です。

佐賀公演のためだけに機種変し、iPhone13を買ってしまったため、気が向いたら佐賀の写真を追加していければいいなと思います。

ここまで読んでくださった方がいらしたら、ありがとうございました。

 

来季も怪我なく、神演技!